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コンタクトレンズによる目の障害の実態 -2009年9月-

日本におけるコンタクトレンズによる目の障害の報告はこれまで数多くありますが、なかでも全国規模で行われた主な調査の結果を以下に記します。

1.日本眼科医会による調査
2008年の10月の1ヶ月間に実施した調査では220施設から2,582件の報告がありました。年代別の患者数は、20歳代が39.2%ともっとも多かったですが、10歳代も24.4%と数多く認めました。点状表層角膜症(20.3%)、アレルギー性結膜炎(14.2%)、角膜潰瘍・角膜浸潤(14.2%)、角膜びらん(10.3%)の割合が多かったです。原因としては、CLの処方、ケア、使用方法、ならびにCL自体に問題があったと考えられました。

2.日本眼感染症学会による調査
2003年に実施した全国調査では、24施設から261件の感染性角膜炎が報告されました。そのうちコンタクトレンズ使用者は109例(14.1%)で、コンタクトレンズ装用が最大の危険因子でした。特に10歳代のコンタクトレンズ使用率が96.3%、20歳代のコンタクトレンズ使用率が89.8%で、若い人たちが発症した感染性角膜炎はそのほとんどがコンタクトレンズの使用と関係していました。

3.日本コンタクトレンズ学会と日本眼感染症学会による調査
2007年4月から2008年8月中旬に実施した入院を必要とする重篤なコンタクトレンズ関連角膜感染症全国調査では、224施設から233件の報告がありました。初診時の視力は0.1未満が47%でした。使用期限のあるソフトコンタクトレンズの使用超過、コンタクトレンズの長時間装用、コンタクトレンズの洗浄や消毒の不徹底、レンズケースの管理不足、定期検査の不遵守などが原因としてあげられました。

※上記の日本眼科医会による調査、日本コンタクトレンズ学会と日本眼感染症学会による調査には、当院の院長が深く関わりました。