アレルギー性結膜炎
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| 1.目のアレルギーについて 2.症状 3.診断と治療 4.目薬の上手な使い方 5.予防方法 6.コンタクトレンズとアレルギー性結膜炎 |
アレルギー性結膜炎以外にアレルギーが関与する病気として、アレルギー性鼻炎、気管支喘息、アトピー性皮膚炎などがありますが、そのメカニズムはほぼ共通です。人の体には、外から体内に異物が入ってきたときにそれを排除する生体防御機能があって、これを免疫といいます。
細菌やウィルスなどの病原微生物に対して生じる反応との大きな違いは、本来無害なものに対して体が過剰に反応した(免疫反応が過敏になった)ものがアレルギー反応です。白目の表面とまぶたの内側を覆う粘膜の部分を結膜といいますが、この結膜に炎症が起こり、赤く充血し、腫れるなどした状態を結膜炎といいます。
アレルギー性結膜炎の代表的なものとして、季節性アレルギー性結膜炎と通年性アレルギー性結膜炎があります。
●季節性アレルギー性結膜炎はほとんどの場合花粉が原因で、特定の季節にのみ起こり、その
時期が過ぎれば自然に治ります。とりわけ春先に生じるスギ花粉症に多くの人が悩まされてい
ます。ただ、スギだけでなくヒノキやカモガヤなどのイネ科の雑草、ヨモギ、ブタクサによる花粉
もあり、年間を通じていろいろな花粉が原因として挙げられています。
こうした花粉症の患者が全国で約2000万人もいるといわれています。
●通年性アレルギー性結膜炎は年間を通して起こる結膜炎で、室内のほこり(ハウスダスト)、
ダニ、カビ、ペットの毛が主な原因で発症します。保湿性が高く、通気性の悪い住宅環境などに
よって起こりやすくなります。


目薬にはいろいろな種類がありますが、主として抗アレルギー薬を使います。抗アレルギー薬は一般に1回1~2滴を1日3~4回点眼します。花粉による季節性のものは花粉が飛散する2週間前くらいから点眼し始めると効果的です。また、症状が治まったと自分勝手に判断して中止しないで下さい。眼科専門医の指示によく従うことが重要です。症状が重い場合にはステロイドの目薬を使う場合もありますが、眼圧を上昇させるなどの副作用が出やすいので、必ず眼科専門医の指導のもとで注意して使用しなければなりません。
●顔をおもいきり上に向けるか、仰向けに寝て、片方の手であかんべをし、反対の手で持った目薬の
容器の先がまつげに触れないように気をつけて点眼します。目薬の容器の先がまつげに
触れると、容器の先が不潔になりますし、あまり目に近づけると涙や細菌を吸い込んで目薬が
汚染されるので注意して下さい。
●通常1回に点眼する量は1滴か2滴で十分効果が得られます。うまくできないからといって何回も
点眼すると、目の周囲がかぶれてアレルギーを起こすこともあります。点眼後は目の周囲に
残った目薬をティッシュペーパーなどでふき取りましょう。
●何種類かの目薬を使用する場合は、最初の目薬を点眼した後、約5分たってから次の薬を
点眼しましょう。目の表面にたまる薬の量はほんのわずかなので、続けて点眼すると前に点眼
した薬が流されてしまいます。
●容器のフタをしっかりしめて保管し、開封後はなるべく早く使いきるようにしましょう。
(目薬によっては冷蔵庫に入れてはいけないものもありますので、保存方法は医師の指示にした
がって下さい)。
●医師の指示通り決まった回数を点眼するようにしましょう。何時間ごとといった細かな時間割が
ない場合は、朝、昼、夕方、夜というようにだいたい均等な間隔で点眼するようにしましょう。
●目薬は各個人専用ですので、他の人には貸さないようにしましょう。
●目がかゆくなったり充血したり、まぶたが腫れたり、目薬をさして調子が悪くなった場合は使用を
中止し、眼科医の診察を受けましょう。
●コンタクトレンズを使用している方へ
コンタクトレンズを装着したまま点眼すると、レンズ内に目薬が吸収され、レンズの性能に悪影響を与えることがあります。装着したままの点眼は控え、面倒でもコンタクトレンズを外してから点眼し、5~10分後に再度装着するようにしましょう。
(1)花粉
●花粉の飛散時期は外出を控えましょう。
●風の強いよく晴れた日の早朝から昼頃にかけては花粉が飛びやすいので、できるだけ外出を控え
るようにして下さい。通勤などやむを得ない場合には、メガネやサングラス、マスクを
使用した方がよいでしょう。花粉を吸わないマスクやゴーグルタイプのメガネもあります。
●帰宅後は花粉を持ち込まないように衣服や髪についた花粉をよく落とし、手洗いや洗顔、うがい、
洗髪をしましょう。
●洗濯物は花粉をよく払ってから取り込んで下さい。
●花粉の飛散時期は布団を干さない方がよいでしょう。風の強い日は窓を開けない方がよいでしょう。
●テレビや新聞、テレフォンサービスなどで花粉情報をチェックして下さい。
(2)ダニ
●床は板の間が適しています(じゅうたんは敷かない方がよいでしょう)。
●掃除はこまめにしましょう。
●ぬいぐるみやソファーはなるべく置かないで下さい。
●寝具をまめに洗濯し、日に干します。干し終った後はよくはたき、ほこりをできるだけ除いて下さい。
●防ダニ加工した寝具を使用しましょう。
(3)カビ
●窓を開け、通気をよくしましょう。
●部屋に空気洗浄器を置いた方がよいでしょう。
●エアコンのフィルターをよく水洗いしましょう。
●押入れや浴室、カーペットの裏、たたみなどに防カビ剤を用いた方がよいでしょう。
●そうじをまめにしましょう。
●冷蔵庫をこまめに掃除しましょう。
●掃除の仕方
ダニやカビはほこりと一緒にいますから、まずほこりをためないようにすることが大切です。ほこりを舞い上げるほうきやはたきはよくありません。電気掃除機を使って、毎日時間をかけて掃除します。ダニのエサになる食べ物のかすやフケ、ペットの毛などを減らさなければなりません。また、廊下やタンス、机や棚の上などはよく絞ったぬれぞうきんで拭くようにして下さい。
(4)ペット
●犬、猫、小鳥などを室内で飼うのを止めましょう。
●動物の毛に触れないで下さい。
学校検診の行われる4月下旬~6月は、スギ花粉によるアレルギー性結膜炎も落ち着いた時期ですが、コンタクトレンズによるアレルギー性結膜炎の発症がここ数年急増しています。アレルギー性結膜炎にかかっている人がコンタクトレンズを装用すると、コンタクトレンズの刺激によって症状がひどくなります。また、汚れたコンタクトレンズを装用することでアレルギー性結膜炎が引き起こされることがあります。特にソフトコンタクトレンズはハードコンタクトレンズに比べてレンズに汚れが付着しやすいため、アレルギー性結膜炎を生じる頻度が高くなります。コンタクトレンズに付着した汚れが原因でアレルギー性結膜炎がひどくなると、目からの分泌物が増します。その分泌物がコンタクトレンズに付着しますが、十分な洗浄が行われないと汚れはさらに蓄積します。
こうしたコンタクトレンズに付着した汚れがさらにアレルギー性結膜炎を増悪するという悪循環を繰り返します。したがって、汚れが付着しにくいコンタクトレンズを選択し、毎日適切なレンズケアを行って、コンタクトレンズをきれいに保つ必要があります。ところで、下関市内の2つの高等学校の生徒にコンタクトレンズの使用に関するアンケート調査を行いました。その結果、全生徒の23%がコンタクトレンズを使用しており、コンタクトレンズを使用している生徒のうち、乾く、くもる、かゆい、ずれるなど調子の悪かったという生徒が39%もいたのは驚きでした。その多くは北九州市の眼科専門医不在のいわゆるコンタクトレンズクリニックで処方された(コンタクトレンズ量販店で購入した)もので、定期検査を受けていない生徒が多く、適切なレンズケアの指導を受けたかどうかも疑問です。コンタクトレンズは使用する期間が長ければ長くなるほどトラブルが
発生する可能性は高くなります。したがって、中学生や高校生のように年齢的に早くから使用する人はより適切なレンズの選択とレンズケアの指導が必要です。そして、定期検査の必要性も十分に理解して頂きたいと思います。

