コンタクトレンズによる眼障害アンケート調査報告
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植田 喜一・倉冨 拓己・浅山 琢也山口県眼科医会
はじめに
コンタクトレンズは屈折異常の有効な矯正手段ですが,眼にとっては異物であり、どんなに優れたコンタクトレンズであっても適切なレンズを装用し、かつ、眼科専門医の指導と管理を行わないと,種々の眼障害を生じることがあります。今回コンタクトレンズを装用している山口県内の方を対象としてのアンケート調査を行いました。そのアンケート調査の結果を以下に示します。
結 果
1.性別,年齢
障害例は女性に多く認めました(図1)。また,障害の発生も若い世代に,特に10代から
20代に多く認めましたが,40歳の人にも高頻度に障害を認めました(図2)。
![]() 図1 性 別 |
![]() 図2 年 齢 |
2.コンタクトレンズ処方施設
| 眼科診療所・病院が68.2%で コンタクトレンズ診療所が 21.6%,コンタクトレンズ量 販店,眼鏡店,通信販売,薬局・ 外国での購入,譲渡などが 10.2%でした(図3)。 |
![]() 図3 コンタクトレンズ処方施設 |
3.コンタクトレンズの種類
| 障害をおこしたコンタクトレンズ の種類は,酸素透過性レンズを含 むハードレンズが35.2%, 従来型ソフトレンズが34.0% ディスポーザブルレンズが7.4% 頻回交換レンズが23.4%で した(図4)。 |
![]() 図4 コンタクトレンズの種類 |
4.装用状況・装用時間
装用状況については,連続装用による障害が10.0%でした(図5)。装用時間については8時間未満の装用では障害例は3.0%でした。終日装用でも8時間を超えると88.7%と著しく増えていました(図6)。
![]() 図5 装用状況 |
![]() 図6 装用時間 |
5.自覚症状と他覚的所見
| 自覚症状としては,多くの方が疼痛や充血、異物感などを訴えていますが,自覚症状なしという人が62名もいました(図7)。また,他覚的な所見としては,アレルギー性結膜炎(巨大乳頭結膜炎を含む)や軽度の角膜上皮障害を多く認めましたが,角膜浸潤(221症例)や角膜潰瘍(65症例),虹彩炎(13症例)などの重篤な眼障害も数多く報告されました(図8)。 | ![]() 図7 自覚症状 |
![]() 図8 他覚的所見 |
6.眼障害の原因
これらの眼障害の原因としては,まず使用方法については長時間装用と消毒不適,洗浄不適といった不適切なレンズケアによる障害が多くありました(図9)。また,コンタクトレンズ自体についてはレンズの汚れや劣化,傷,破損といったものが多く(図10),処方,装用指導,定期検査についての原因も数多く報告されました(図11)。
![]() 図9 使用方法 |
![]() 図10 原因(コンタクトレンズ自体) |
![]() 図11 原因(処方・装用指導・定期検査) |
7.定期検診
| コンタクトレンズによる眼障害をおこした症例では,60.0%が定期検診を受けていませんでした(図12)。 | ![]() 図12 定期検診 |
おわりに
以上のアンケート調査結果から、コンタクトレンズによる眼障害を防ぐためには、眼科専門医の処方と定期的な指導あるいは管理が必要であることが示されています。この事からコンタクトレンズを装用される場合は、まず眼科専門医に受診されることをお奨めいたします。













