山口大学医学部附属病院眼科をはじめ市内の総合病院・国立病院などとの連携により安心な医療を提供しております。

麦粒腫と霰粒腫,マイボームの炎症 -2009年9月-

麦粒腫と霰粒腫
まぶたが腫れる疾患の代表が麦粒腫(めいぼ、ものもらい、めばちこ、などといわれています)と霰粒腫です。
まぶたには涙や汗の分泌線や毛孔(けあな)がありますが、その小さな孔から細菌が感染したものが麦粒腫です。抗生物質で治療しますが、膿(う)んだ場合には切開して、膿(うみ)を出します。
まぶたには涙の成分のうち脂分を出すマイボーム腺がありますが、そこに分泌物が溜まると、しこりを触れるようになります。急には大きくならないので、しばらくの間は放っておいても構いませんが、自然に治ることはほとんどありません。しこりの中に特殊な注射をすると小さくなって消えてしまうこともありますが、手術(切開)をして中に溜まっている物を出すと早く治ります。局所麻酔ですむ手術です。当院ではこれまで数多くの手術を行ってきました(2006年4月1日から2009年8月31日までに267件です。これより以前の数は記録していません)。暴れる子供さんでは眼球を傷つけるおそれがあることから、全身麻酔が必要な場合があるといわれていますが、当院ではこうした子供さんに対しても局所麻酔で対応しています。
なお、霰粒腫であっても細菌が感染すると、急に腫れて痛み、上述した麦粒腫と区別がつかないこともあります。一般のめいぼには、この化膿性霰粒腫も含まれます。高齢者ではまぶたの癌のこともあるので、しこりを触れたら早めに眼科医の診察を受けましょう。



マイボームの炎症(マイボーム腺炎)と同部のかたまり(マイボーム腺梗塞(こうそく))
-2009年9月15日-

両目の緑内障と左目の眼底出血で定期的に来院されている58歳、男性の患者さんです。左目のまぶたのふちが少し腫れていることに気付いていませんでしたので、その部のマイボーム腺に脂分が詰まっていることを指摘しました。炎症を起こすと腫れがひどくなって赤くなり、痛みを伴うようになるので、まぶたのふちのマッサージをしっかりするように説明しました。
3日後の今日、同部が腫れてきたという訴えで来院されました。炎所所見があるため、切開することにしました。切開する前の写真と詰まっていたかたまり、切開後の写真を掲載します。
こうした場合には目薬などの治療だけでなく、切開して詰まったかたまりを摘出した方が早く治ります。